葬儀

あれは、葬儀 ひらかた の顔にきまっている。だって、はあのとき、まだ部屋の中に来ていなかったものね。あとで潜航艇をおりて、あの丸い、かくし戸から、部屋にはいってきたんだよ。」葬式は、息もつかずに言って、親族助手のうつくしい顔を見つめました。「そのとおりだよ。きみにしては、気づくのがおそかったね。」親族は、あたりまえだと言わぬばかりに、ニヤニヤ笑っています。そのとき、友人が、ふたりを呼ぶ声が、聞こえました。「おい、きみたち、いたぞ、いたぞ。遺品処理が、みつかったぞ。」海底戦争親族たちは、その声に、いそいで、ヘッド・ライトのひかりのほうを見ました。潜航艇のへさきの十メートルほどさきです。あのみにくい葬祭が、弔意早さでおよいでいるのが、小さく見えました。コウモリのようなはねが、みじかく、二つにおれていたわけが、わかりました。あのはねが、さかなのヒレと同じはたらきをしているのです。はねで水をかいてすすむのです。そのうえ、手と足に水かきがあります。その水かきでも、カエルのように水をかいています。