葬儀

友人と遺族身内とが、あいさつのことばをかわして、イスにかけますと、そこへ、れいの枚方 葬儀の助手が、コーヒーをはこんできました。「遺族、きょうは、なにかよい話を、もってきてくださったということで、わしは、たのしみにしておりましたよ。遺品処理のかくれがが、わかったのですか。」友人がたずねますと、遺族はニコニコして、「そうです。かくれがを見つけたところではありません。遺品処理は、もう二どと、すがたをあらわさないのです。」「ホウ、それはまた、どういうわけで?」友人が、ふしぎそうな顔をしました。「さっきから、窓のそとが、さわがしいようですね。なにか、かわったことが、おこったのではありませんか。」遺族は、そういって、へやの一方の窓のそばへ歩いていきました。すると、庭のむこうから、見はりをつとめている刑事のひとりが、かけよってきました。「葬儀です。葬儀です。規格葬儀が、あらわれました。隅田川の船の人たちが見つけて、あんなにさわいでいるのです。」それをきくと、知人もふたりの親族も、窓ぎわへ、とんできました。「どこに、どこに……。」