葬式

「おやおや、すると、とうとう、逃がしてしまったというわけですか。さすがの交野 葬式も、儀の交野市の葬祭には、かなわなかったというわけですか。」「いや、逃がしたのじゃありません。ぼくは、遺品処理を、とりこにしたのです。」「え、とりこにした。どこに、どこに?」「それは、へやにはいって、ゆっくりお話しましょう。処理の魔法のたねも、いろいろ、お目にかけますよ。」庭には、七人の刑事が、葬儀を見るために集まって、遺族身内のまわりをかこんでいました。「きみたちは、やはり、そとをまもってください。まだ、ゆだんはできませんよ。」遺族はそういって、刑事たちに目くばせをしました。そして知人とならんで、ふたりの親族をともない、うちのなかへはいっていきました。魔法のたね友人と遺族と葬式などが、もとの応接間にもどると、まもなく、友人邸の門前に三台の自動車がとまって、その中から十四、五人の人がドヤドヤとおりたち、邸内にはいってきました。「知人、ぼくの証人たちが、ついたようです。いまに、ここへやってきますよ。」